文化ゾーン岡崎のシンボル的存在、
京都市美術館
東山から比叡山のやさしい山姿に沿うように、
北山の山々を越えて左京区は遠く北へと広がっています。

 白川の流れが作り出した岡崎の地には、平安の昔、多くの堂塔伽藍(どうとうがらん)が建ち並び、文化の隆盛を誇っていました。
その伝統は今もなお左京全域に受け継がれ、大学や美術館などの学術文化施設、国際会館などの国際交流拠点が数多く存在します。

 また、水路閣やインクライン哲学の道などの琵琶湖疏水ゆかりの京都らしい進取の気性にあふれた数々の文化財もあります。
そして、東山の山裾には南禅寺(なんぜんじ)永観堂(えいかんどう)銀閣寺と古刹・名刹が続き、また平安遷都1100年を記念して建立された平安神宮が色鮮やかな社殿を見せています。
 修学院(しゅうがくいん)から岩倉、そして八瀬(やせ)大原と、雅やかな古寺や離宮が現代に調和した姿を現せば、鞍馬(くらま)、貴船(きぶね)と鴨川の水源を守る山寺や古社が清浄な気配を漂わせています。

 北へ向かう街道を進むと、一筋は花折(はなおれ)峠を近江に入り若狭へと向かう海の幸を運ぶルート、もう一筋は花脊(はなせ)峠を越えて、別所、広河原、そして久多(くた)へと山間ののどかな地を訪れる道となります。
木々の緑と清らかな水に育まれた左京の文化に触れながら、心も体もリフレッシュする旅をしてみたいと思いませんか。

 
8月16日夜に行われる「大文字五山送り火」は、盛夏の終わりを告げる風物詩。この如意ヶ嶽「大文字」から、松ヶ崎「妙」(西山)・「法」(東山)、西賀茂「船形」、大北山「左大文字」、北嵯峨「鳥居形」へと相次いで点灯されます。 毎年6月1日・2日の夕刻から平安神宮で催される「薪能(たきぎのう)